すみれは春の花。もう花の時期は終わってしまいましたけど、先月くらいまでは紫色の可憐な花を見かけたと思います。
すみれの由来は、植物学者の牧野富太郎博士が名付けに「墨入れ」に似ているからとつけたから、です。
すみれの花の開き具合が「墨入れ」に似ているからと。
墨入れは大工道具で墨つぼともいいます。
墨入れ(墨壺)は木材に線を引くために用いられる、伝統的な大工道具です。
墨が入った小さな壺と小さな滑車がついています。
墨をつけた紐を滑車に渡してまっすぐ線を引いたのです。
定規が使えないくらい長い木材に使いました。
すみれの花の根本がふくらんで開いているのが墨壺と滑車に似ていると見立てたのでしょう。
墨入れは一般的には馴染みのない道具です。
すみれと墨壺。意外な由来ですね。